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相続コラム

2026年03月01日

きょうだいで共闘する際の弁護士の選択のポイント

梅田遺産相続解決センター

きょうだい共闘は珍しくない
相続をめぐる紛争において、きょうだいが足並みを揃えて対応する場面は決して珍しくありません。たとえば3人きょうだいのうち長男が遺産を事実上管理し、預貯金や不動産を自らの支配下に置いているようなケースでは、残る二人が協力して権利を主張するという構図が生じます。長男が遺産を独り占めしようとしている疑いがある場合、単独で対応するよりも連携したほうが情報共有や方針決定の面で有利に働くことが多いです。
具体例として、長男が京都に居住し、残りの二人がそれぞれ東京と広島に住んでいる状況を想定します。この場合、東京の人が東京の弁護士に、広島の人が広島の弁護士にそれぞれ依頼する方法も考えられます。しかし、窓口が二つに分かれることで、連絡経路が複雑になり、方針の統一にも時間を要する可能性があります。加えて、相手方との交渉や裁判手続が京都で行われる可能性が高い以上、遠隔地の弁護士が頻繁に移動することになれば、時間的・費用的な負担も増大します。
そこで有力な選択肢となるのが、二人揃って京都の同一の弁護士に依頼するという方法です。相手方の住所地に近い弁護士であれば、現地での対応が迅速であり、資料収集や手続への出頭も機動的に行うことができます。また、きょうだい二人が同一の代理人に依頼することで、情報が一本化され、戦略の統一も図りやすくなります
そこで本稿では、このようなケースを念頭に、なぜ相手方の住所地の弁護士に依頼することが合理的といえるのか、そしてきょうだいで同じ弁護士に依頼する際にどのような点に注意すべきかを整理していきます。共闘は有効な手段ですが、準備と配慮を欠けば思わぬ混乱を招きかねません。適切な弁護士選択が、その成否を大きく左右します。

遺産の調査
きょうだいで同じ弁護士に依頼する場合、弁護士の作業量そのものは大きく変わらないことが通常です。遺産の内容を調査し、法的主張を組み立て、相手方と交渉するという基本的な業務は、依頼者が一人であっても二人であっても本質的には同じだからです。そのため、二人で共同して依頼することで、費用面について一定の配慮や割引を求められる場合もあります。費用負担を按分できるという点は、共闘の現実的なメリットの一つです。
もっとも、費用の問題以上に重要なのは、遺産の全容を正確に把握することです。相続人の一人が遺産を独占しているケースでは、他の相続人は具体的な財産の内容や評価額を十分に把握していないことが少なくありません。預貯金の口座数、残高の推移、不動産の評価、保険契約の有無など、確認すべき事項は多岐にわたります。
不動産が含まれている場合には、登記事項証明書の取得にとどまらず、現地を実際に確認する実地検分が必要となることもあります。建物の利用状況や管理状態を把握することで、賃料相当額の請求や管理費の精算といった論点が浮上することもあります。また、預貯金については、単に残高証明を取得するだけでなく、過去の出入金履歴を取り寄せることで、不自然な払戻しや使途不明金の有無を検証することが重要です。
これらの調査は、資料請求のために金融機関や法務局へ足を運ぶ必要が生じる場合もありますし、関係先とのやり取りも発生します。そのため、遺産が所在する地域、すなわち今回の例でいえば京都に拠点を置く弁護士に依頼することは、時間的・手続的な効率の面で大きな利点があります。現地事情に通じた弁護士であれば、地域特有の慣行や不動産市場の実情も踏まえた助言が期待できます。
遺産調査は紛争の出発点であり、その精度がその後の交渉や手続の質を左右します。きょうだいで協力し、現地の弁護士を通じて集中的に調査を進めることは、事案の全体像を早期に把握するうえで合理的な選択といえるでしょう。

話し合いの必要性
長男が京都に居住している場合、長男自身も京都の弁護士に依頼する可能性が高いと考えられます。紛争が顕在化すれば、最終的には代理人同士の協議が中心となります。その際、双方の弁護士が同一地域に拠点を置いていれば、面談による打合せや迅速な連絡が可能となり、協議のテンポが整いやすくなります
弁護士同士の話し合いは、単なる主張の応酬ではなく、証拠の確認や評価額の調整、解決案の提示など、多面的な検討を含みます。電話や書面のみで進めるよりも、対面での協議を重ねるほうが、誤解や行き違いを減らすことができます。こちらも京都の弁護士を選任していれば、日程調整や場所の確保が容易であり、実務的な利便性は高まります。
さらに、家庭裁判所での遺産分割調停を申し立てる場合、管轄は相手方の住所地に生じることが一般的です。今回の例では京都の家庭裁判所が手続の舞台となる可能性が高いといえます。調停期日に弁護士が出頭する必要がある以上、現地の弁護士であれば移動時間や交通費の負担が軽減され、迅速な対応が可能となります。
話し合いは避けられないプロセスです。訴訟に至る場合であっても、その前後で交渉は繰り返されます。相手方やその代理人と円滑に協議できる環境を整えることは、結果的に依頼者の利益につながります。地理的条件を踏まえた弁護士選択は、単なる距離の問題ではなく、協議の質と速度を左右する重要な要素なのです。

オンラインで密なコミュニケーションを
もっとも、東京や広島に居住する依頼者が京都の弁護士に依頼する場合、対面での打合せの機会は限定されます。初回相談や重要局面での面談を除けば、頻繁に京都まで足を運ぶことは現実的ではありません。そのため、遠隔地から依頼する場合には、コミュニケーションの質をいかに確保するかが大きな課題となります
メールやFAXによるやり取りは便利ですが、文章のみではニュアンスが伝わりにくく、誤解が生じることもあります。特に相続紛争のように感情が絡む事案では、依頼者の心情や優先順位を正確に共有することが不可欠です。文章のやり取りだけに頼ると、弁護士側が依頼者の真意を十分に把握できないまま手続が進行するおそれがあります。
そこで重要となるのが、オンライン会議システムを活用した定期的な打合せです。顔を見ながらの対話であれば、表情や声のトーンから微妙なニュアンスを読み取ることができますし、資料を画面共有しながら具体的に説明を受けることも可能です。きょうだい二人が同時に参加することで、認識のずれをその場で修正し、方針を即時に確認できます。
また、連絡頻度についても意識的に高める必要があります。進捗報告を受け身で待つのではなく、疑問点があれば早めに質問し、状況の変化があれば速やかに共有することが大切です。遠方の弁護士に依頼する場合、物理的距離を理由にコミュニケーションが希薄になると、信頼関係にも影響が及びます。
横着な連絡や一方的な指示では、手続は円滑に進みません。共闘するきょうだい同士も含め、三者間で密な情報共有を図ることが、遠隔地依頼の前提条件といえます。オンラインを積極的に活用し、距離のハンデを補う工夫が求められます

利益相反時の処理を決めておく
きょうだい間に意見の対立がなく、同一の方針で手続を進められる限り、弁護士は二人から同時に依頼を受けることが可能です。共同代理という形で受任し、二人の利益を一体として実現することが想定されます。しかし、手続が進行する過程で、評価額や分配割合、解決時期などをめぐって意見の相違が生じることは珍しくありません。
このような場合、弁護士は双方の利益が衝突する状態、すなわち利益相反の問題に直面します。弁護士倫理の観点から、相反する利益を同時に擁護することは許されません。その結果、少なくとも一方の代理人を辞任せざるを得ない状況が生じます。事案によっては双方から辞任することもあり得ます
問題は、そのような事態が突然訪れた場合の混乱です。誰がどの弁護士を引き継ぐのか、費用はどのように精算するのか、これまで共有してきた情報の取扱いをどうするのかといった点が未整理であれば、紛争はさらに複雑化します。共闘していたはずのきょうだいが、新たな対立関係に入る可能性も否定できません。
そのため、依頼開始時点で、利益相反が生じた場合の処理方針をあらかじめ話し合っておくことが望ましいといえます。たとえば、どちらを優先して代理するのかを事前に決めるのではなく、相反が生じた場合には双方とも別の弁護士を探す、あるいは一定の基準に従って一方が継続するなど、具体的なルールを設けておく方法があります
また、費用負担や資料の引継ぎについても、契約書や覚書で整理しておくと安心です。最初は強固な共闘関係に見えても、金銭が絡む問題では感情や利害が揺れ動くことがあります。だからこそ、最悪の事態を想定し、冷静な取り決めをしておくことが、結果的に双方の信頼関係を守ることにつながります。

まとめ
きょうだいで共闘して相続問題に対応することは、実務上決して特異なものではありません。むしろ、遺産を一人が管理しているような場面では、情報と力を結集する合理的な選択です。その際、弁護士の選択は単なる地理的な利便性にとどまらず、調査の効率、交渉の円滑さ、費用負担の在り方など、多方面に影響を及ぼします。
遺産が所在し、相手方が居住する地域の弁護士に依頼することは、資料収集や期日対応の面で機動性を確保するうえで有益です。さらに、同一の弁護士に共同で依頼することで、方針の統一や情報共有が容易になり、結果として紛争解決のスピードと質を高めることが期待できます。
もっとも、遠方の弁護士に依頼する場合には、オンライン会議などを活用して密なコミュニケーションを維持する努力が不可欠です。また、共闘関係が将来にわたり維持されるとは限らないことを前提に、利益相反が生じた場合の対応をあらかじめ整理しておく慎重さも求められます。
共闘は強力な手段ですが、無条件に万能ではありません。冷静な弁護士選択と、継続的な意思疎通、そして万一に備えた準備が整ってこそ、その効果が最大化されます。感情に流されず、実務的な視点から体制を整えることが、納得のいく解決への近道といえるでしょう。
当センターでは相手方が関西に居住するケースについて関東や九州からのご依頼に対応している案件も取り扱っております。お困り後がありましたら是非お気軽にご相談ください。

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