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相続コラム

2026年02月15日

実家とお墓の相続トラブルを防止する方策総まとめ

梅田遺産相続解決センター

実家とお墓にまつわる相続トラブルは面倒
相続トラブルというと、預貯金や株式などの金銭的な争いを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし実際には、相続をめぐる紛争は金銭だけにとどまりません。感情、生活事情、家族観、地域の風習など、さまざまな要素が複雑に絡み合うことで、問題はより深刻になります。
とりわけ近年、実家やお墓にまつわる相続トラブルが厄介になっています。実家は単なる不動産ではなく、家族の思い出が詰まった場所です。お墓もまた、先祖代々の歴史や家の象徴として位置づけられてきました。そのため、経済的価値だけでは割り切れない側面があります
従来は「実家やお墓は長男が承継するもの」という風習が根強く存在しました。しかし、現代では子どもたちの生活スタイルや価値観は多様化しています。長男が遠方に居住している場合や、そもそも家を継ぐという意識を持っていない場合もあります。また、実家の近くに住み、親の介護を担ってきた子がいるケースも少なくありません。このように、従来の慣習と個々の人生設計が合致しないと、親子間でもきょうだい間でも対立が生じやすくなります。
さらに、実家やお墓は簡単に分割できないという性質があります。預金であれば数字上で分けられますが、不動産や墓所は物理的に分けることが困難です。この「分けにくさ」が対立を固定化させる原因になります。
そこで本稿では、実家やお墓にまつわる相続トラブルを未然に防止するための具体的な方策について整理していきます。感情論や慣習だけに頼るのではなく、法的な枠組みと現実的な視点を踏まえた備えが重要です。

遺言は必ず残す
実家やお墓のように、誰が承継するかで揉める可能性が高い財産については、被相続人自身が明確に承継人を指定しておくことが不可欠です。相続人同士の話し合いに委ねるという考え方もありますが、感情が絡む財産であるからこそ、明確な意思表示がなければ紛争の火種になります。
遺言書を作成し、誰が実家を承継し、誰がお墓を管理するのかを具体的に定めておくことで、相続人間の不安や憶測を取り除くことができます。特に不動産である実家については、所有権の帰属を明示しておかなければ、遺産分割協議がまとまらず、長期間にわたって空き家のまま放置される事態も起こり得ます。
遺言は、法的な方式を満たしていなければ無効になります。自筆証書遺言であれば全文自書が必要であり、日付や署名押印も欠かせません。より確実性を求めるのであれば、公証人が関与する公正証書遺言を検討することも有益です。方式不備による無効は、かえって紛争を拡大させる原因になります。
また、遺言は意思能力が失われると作成できません。高齢になってから慌てて準備するのではなく、元気なうちに余裕をもって作成することが望ましいです。認知機能の低下が疑われる状況で作成された遺言は、後に有効性が争われることもあります。
さらに、誰に承継させるかは慎重に検討すべきです。長男に承継させるのか、実家に同居している子に承継させるのか、あるいは近くに住み管理が可能な子に任せるのか、それぞれの生活状況や意思を確認したうえで決める必要があります。形式的な慣習ではなく、現実的な管理可能性を基準に考える姿勢が重要です。

その他の財産の承継でバランスをとる
遺言書を作成するのであれば、実家やお墓だけを個別に指定するのではなく、その他の財産の承継も含めて総合的に設計することが重要です。実家という高額な不動産を一人の相続人に承継させる場合、他の相続人との間で不公平感が生じやすいからです。
例えば、実家を長男が承継するのであれば、預貯金や有価証券は他の相続人に配分するなど、全体として均衡がとれるよう配慮することが望ましいです。相続人間の感情的対立は、金額の多寡そのものよりも「扱いの公平さ」に対する評価から生じることが多いものです。そのため、形式的な平等ではなく、実質的なバランスを意識する必要があります。
特に問題となるのは、相続財産の大半が実家である場合です。このようなケースでは、実家を承継する相続人が他の相続人から遺留分侵害額請求を受ける可能性があります。遺言によって特定の相続人に集中させたとしても、法律上保障された最低限の取り分が問題となることがあります。
そのため、将来的な紛争を避けるためには、実家以外の資産形成も視野に入れるべきです。生前に計画的に金融資産を蓄積する、あるいは生命保険を活用して特定の相続人に現金を確保するなど、多様な方法があります。これらは単なる節税対策ではなく、相続人間の関係維持という観点からも意味を持ちます。
実家の承継は象徴的な意味合いを持ちやすいからこそ、他の財産との組み合わせによって調整する姿勢が求められます。一部の財産だけを切り離して考えるのではなく、全体像を俯瞰することが、紛争防止の鍵となります。

実家やお墓の承継は負担の側面も
実家やお墓は「財産」であると同時に「負担」でもあります。この点を十分に理解しないまま承継先を決めてしまうと、後々の不満や対立につながります。古い実家であれば、修繕費や固定資産税が継続的に発生します。空き家となれば、管理不全による近隣トラブルや行政指導の対象になることもあります。
お墓についても、墓地の管理費や法要の費用など、継続的な支出が必要です。遠方に住んでいれば、交通費や時間的負担も無視できません。承継するということは、単に権利を得るだけでなく、これらの義務を引き受けることでもあります。
また、実家に同居している相続人がいる場合、その人は親の介護や生活支援を長期間担ってきた可能性があります。介護の負担は金銭に換算しにくいものの、精神的・身体的な負荷は非常に大きいものです。このような事情を考慮せずに形式的な平等だけを追求すると、かえって不公平が拡大します。
実家やお墓を承継する者がこれらの負担を背負うことになるのであれば、遺産分割において一定の優遇を検討することも合理的です。具体的には、他の相続人よりも多めに財産を取得させる、あるいは金銭的補填を設けるなどの方法があります。これは特別扱いではなく、実態に即した調整です。
こうした現実的な負担の側面を踏まえて遺言書を作成すれば、相続人も納得しやすくなります。感情や慣習だけでなく、維持管理の現実を直視することが、長期的な家族関係の安定につながります。

墓じまいの検討も
お墓は精神的・象徴的な意味を持つ存在ですが、財産的価値があるわけではありません。むしろ管理費や維持費といった経済的負担が継続的に発生します。少子化や都市部への人口集中が進むなかで、承継者が遠方に住んでいるケースも増えています。その結果、管理が困難になり、無縁墓となる例も見受けられます
近時、墓じまいを選択する家庭が増えているのは、このような背景によります。墓じまいとは、既存の墓所を撤去し、遺骨を改葬する手続です。改葬先としては、永代供養墓や納骨堂、樹木葬など多様な選択肢があります。従来の家単位の墓から、個人単位・夫婦単位へと形態が変化しているのが現状です。
もっとも、墓じまいには心理的な抵抗もあります。先祖代々のお墓を閉じることに対し、後ろめたさや罪悪感を抱く方も少なくありません。しかし、先祖への感謝の気持ちは、お墓という物理的構造物にのみ宿るものではありません。形を変えながらも供養を続けることは可能です。
重要なのは、感情だけで決めるのではなく、将来世代の負担や生活実態を踏まえて冷静に判断することです。現在は管理できていても、次世代が同様に対応できるとは限りません。無理に維持することで、将来的に深刻な対立を生む可能性もあります。
どこかのタイミングで墓じまいを検討することは、決して不敬ではありません。家族で率直に話し合い、納得のいく形を選ぶことこそが、先祖への誠実な向き合い方といえるでしょう。実家の処分や承継と同様に、お墓についても柔軟な発想を持つことが、現代的な相続対策の一環となります。

まとめ
実家やお墓にまつわる相続問題は、単なる財産分配の問題ではありません。そこには家族の歴史、感情、生活実態、社会環境の変化が複雑に絡み合っています。従来の「長男が継ぐ」という慣習が必ずしも現代の家族構造に適合しない以上、放置すれば対立の種となります。
トラブルを防止するためには、まず被相続人自身が主体的に意思を示すことが重要です。遺言によって承継者を明確に指定することは、相続人に対する最後の配慮でもあります。同時に、他の財産とのバランスを考慮し、実質的な公平を意識することが求められます。
また、実家やお墓の承継には負担が伴うという現実を直視しなければなりません。維持管理や介護といった目に見えにくい負担を評価する姿勢がなければ、不満は蓄積します。形式的な平等よりも、実態に即した調整が家族関係を守ります。
さらに、お墓のあり方そのものを見直すことも選択肢の一つです。墓じまいを含めた柔軟な検討は、将来世代への責任ある対応ともいえます。大切なのは、感情と現実の双方を踏まえ、家族で十分に話し合うことです
相続は必ず訪れる出来事です。問題が顕在化してから対応するのではなく、元気なうちから備えることで、多くの紛争は回避できます。実家とお墓という象徴的な財産についてこそ、冷静で計画的な準備が必要です。
当センターではこうした実家やお墓にまつわる相談も多数寄せられています、そのようなお悩みをお抱えでしたらお気軽に当センターにご相談ください。

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