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相続コラム

2025年12月14日

泥沼にはまりやすい、相続不動産の処分の手順

梅田遺産相続解決センター

相続不動産の処分は計画的に
相続財産の中に不動産が含まれている場合、遺産分割は一気に難易度が上がります。現金や預貯金であれば、残高を確認し分けるだけで済みますが、不動産は「分けにくい財産」の代表例です。そのため、相続人同士で感情的な対立が生じやすく、協議が長期化する原因となります。相続が発生した直後は悲しみや混乱の中にありますが、だからこそ冷静で計画的な対応が求められます。
不動産をどう扱うかについては、相続人それぞれの立場や生活事情が色濃く反映されます。実家として思い入れがある人、遠方に住んでいて利用する予定がない人、固定資産税の負担を避けたい人など、考え方はさまざまです。その結果、評価額について意見が割れたり、売却か保有かで対立したりすることは珍しくありません。こうした意見の相違を放置すると、遺産分割協議そのものが停滞してしまいます。
また、不動産には市場性の問題もあります。立地や用途によっては買い手が見つかりにくいものもありますし、農地や山林などは法律上の規制によって自由に売却できない場合もあります。さらに、接道義務を満たしていない土地や、境界が未確定の土地など、いわゆる「訳あり不動産」が含まれていることもあります。こうした事情を知らずに話し合いを始めると、途中で想定外の問題が噴出します。
相続不動産の処分をスムーズに進めるためには、感情論に流されず、あらかじめ整理された手順に沿って対応することが重要です。誰が何を担当し、どの段階でどの判断を行うのかを明確にすることで、無用な対立を防ぐことができます。そこで本稿では相続不動産処分の全体像を見渡し、次章以降で具体的なポイントを一つずつ確認していきます。

評価は専門家に依頼せよ
相続不動産の処分を考える際、最初に直面するのが「いくらの価値があるのか」という問題です。評価額が定まらなければ、公平な遺産分割はできません。もっとも、一般の方が不動産の価格を正確に把握することは容易ではなく、ここで安易な判断をすると後々のトラブルにつながります。
簡易的な目安としては、固定資産税評価額を基準に考える方法があります。固定資産税評価額は市町村が課税のために定めているもので、実勢価格より低めに設定されていることが多いとされています。そのため、これを1.2倍程度した金額を大まかな参考値とする考え方があります。ただし、これはあくまで概算であり、実際の売却価格とは大きく乖離する可能性があります。
実務上、不動産の売却価格の算定には取引事例比較法がよく用いられます。これは、近隣地域で取引された類似物件の価格を参考にし、立地や面積、築年数などの要素を加味して算定する方法です。住宅地や一般的な宅地については、この方法が現実的な価格を反映しやすいとされています。一方で、アパートや貸ビルなどの収益物件については、将来得られる賃料収入を基に評価する収益還元法が使われるのが一般的です。
いずれの方法を採るにしても、相続人だけで机上の計算を行うのは危険です。不動産は個別性が極めて高く、同じ地域にあっても条件次第で価値が大きく異なります。現地を確認せずに数字だけを見て判断すると、後から「そんな価格では売れない」「安く見積もりすぎだ」といった不満が噴出します。
したがって、相続不動産の評価は、必ず不動産会社や不動産鑑定士などの専門家に依頼し、実際に物件を見てもらった上で行うべきです。複数の専門家に査定を依頼し、その結果を共有することで、相続人全員が納得しやすい評価額を導き出すことができます。評価の透明性を確保することが、円満な遺産分割への第一歩となります。

買い手を誰が探すか
不動産の評価が定まっても、次に問題となるのが「誰が買い手を探すのか」という点です。これは一見些細なことのように思えますが、実際には遺産分割協議が紛糾する大きな要因となりがちです。役割分担が曖昧なまま進めると、後で不信感や不満が生じやすくなります。
例えば、ある相続人が知人を通じて買い手を見つけた場合、他の相続人が「もっと高く売れたのではないか」「身内に有利な条件で売ったのではないか」と疑念を抱くことがあります。こうした疑念が表面化すると、たとえ実際には適正な価格であったとしても、話し合いは前に進みません。結果として、売却自体が頓挫することもあります。
そのため、買い手を誰が探すのかについては、事前に相続人全員の合意を得ておくことが不可欠です。不動産会社に一任するのか、代表者を決めて窓口を一本化するのか、それとも全員が情報を共有しながら進めるのか、方針を明確にしておく必要があります。重要なのは、特定の相続人だけが独断で動かない体制を作ることです。
もし合意形成が難しい場合には、全員で買い手を探すという方法も現実的です。それぞれが情報を集め、最終的には最も高い条件を提示した買い手に売却するというルールを定めておけば、公平性を確保しやすくなります。この場合、交渉経過や提示価格を文書で共有するなど、透明性を意識した運営が求められます。
相続不動産の売却は、単なる取引ではなく、相続人間の信頼関係の上に成り立つ手続です。誰が買い手を探すかという点を軽視せず、最初にしっかりと話し合うことで、無用な疑念や対立を防ぐことができます。

無償で引き受けてくれるならそれもよし
相続不動産の中には、どうしても買い手が見つからないものも存在します。特に地方の田畑や山林、過疎地域の空き家などは、市場での需要が極めて低く、売却活動をしても反応がないことが少なくありません。このような不動産を抱え続けることは、相続人にとって大きな負担となります。
買い手がつかない不動産であっても、所有している限り管理義務は免れません。草刈りや建物の維持管理を怠れば、近隣から苦情が出ることもありますし、固定資産税の支払いも毎年発生します。利用価値がなく、収益も生まない不動産は、いわば「負動産」となり、相続人の生活を圧迫します。
このような場合には、無償で引き受けてくれる相手がいないかを検討することも一つの選択肢です。近隣の住民や農業従事者にとっては、土地を拡張できるメリットがある場合もあります。無償であっても引き取ってもらえるのであれば、将来的な負担から解放されるという点で、大きな意味があります。
もっとも、無償譲渡であっても、移転登記費用や測量費用などの諸経費が発生します。通常はこれらの費用を売り手側、つまり相続人が負担するケースが多く見られます。一見すると損をしているように感じられるかもしれませんが、長期的に見れば管理費用や税負担を考慮した上で合理的な判断となることもあります。
重要なのは、「売れないから仕方ない」と放置しないことです。負動産を抱え続けることは、次の世代に問題を先送りするだけになりかねません。無償であっても処分できる可能性があるのであれば、積極的に検討し、相続人全員で現実的な判断を下すことが求められます。

共有は絶対NG
遺産分割協議がなかなかまとまらない場合、「とりあえず共有にしておこう」という提案が出ることがあります。一見すると妥協案のように思えますが、相続不動産における共有は、将来的なトラブルの温床となるため、絶対に避けるべき選択です。
共有状態になると、不動産の管理や処分に際して、共有者全員の合意が必要となる場面が多くなります。例えば、売却や大規模な修繕を行う場合、一人でも反対する人がいれば話は進みません。意見が一致しないまま時間が経過すると、不動産は放置され、価値が下がっていくことになります。
さらに問題なのは、共有状態のまま次の相続が発生した場合です。共有持分は相続によってさらに細分化され、関係者の数が増えていきます。顔も知らない親族が共有者として加わることもあり、意思決定はますます困難になります。こうなると、収拾をつけることは非常に難しくなります。
共有を避けるためには、できる限り金銭的な解決を目指す必要があります。売却して現金化し分配する、あるいは一人が不動産を取得し、他の相続人に代償金を支払うなどの方法を検討することが重要です。これらの方法であれば、権利関係が明確になり、将来に禍根を残しません。
相続不動産は、その場しのぎの判断をすると、後になって大きな問題となって返ってきます。共有は簡単な解決策に見えて、実は最もリスクの高い選択であることを強く認識する必要があります。

まとめ
相続不動産の処分は、単なる財産整理ではなく、相続人全員の将来に影響を及ぼす重要な手続です。不動産は分割しにくく、評価や売却方法を巡って意見が対立しやすいため、感情的な対応ではなく、計画的で合理的な進め方が求められます
まず、不動産の価値を正確に把握するためには、専門家による評価を活用し、相続人全員が納得できる基準を共有することが重要です。曖昧な目安や独自の判断に頼ると、不信感の原因となります。次に、買い手探しについても役割分担を明確にし、透明性のある方法を採ることで、公平性を確保することができます。
また、買い手が見つからない不動産については、無償譲渡も含めた現実的な選択肢を検討する必要があります。負動産を抱え続けることは、相続人にとっても次世代にとっても大きな負担となります。経費を負担してでも処分する判断が、長期的には合理的である場合も少なくありません。
そして何より、共有という選択肢は極力避けるべきです。共有は将来のトラブルを先送りするだけであり、結果として問題を深刻化させます。金銭的な解決を基本とし、不動産の権利関係を明確にすることが、円満な相続の鍵となります。
相続不動産の処分は意外に難しいものですが、正しい手順と冷静な判断を重ねることで、不要な対立を避けることができます。相続人全員が将来を見据えた選択を行うことが、真に納得のいく相続につながります。
当センターではこうした不動産に関わる複雑な遺産分割を数多く解決してまいりました。相続不動産に関するお困りごとがありましたらぜひ、お気軽に当センターにg相談ください。

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